ユーロ圏消費者物価指数速報、米・PCEコアデフレーター、シカゴ購買部協会景気指数等に注目!

昨日は午前・午後、NY市場とそれぞれある程度通貨間の力関係に変化が出たものの
オープンからクローズまでを通してみると、豪ドル、ポンド、カナダに動きが出た反面
米ドル、円、NZドル、ユーロ、スイスはとても差が小さく、変化が少ない展開となりました。

昨日オープンからクローズまでの主要通貨間の力関係は
AUD>USD≒JPY≒NZD>EUR≒CHF>GBP>CADとなっており
ポンドは前日(※1)に続いて弱い状況、豪ドルは前日NY(※2)から強く変化、
カナダドルは前日NY(※2)の強めの状況から弱めに変化という形。

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※1 一昨日の主要通貨間力関係(オープン→クローズ)
 NZD>EUR>AUD>CHF>USD≒CAD≒JPY>GBP
※2 一昨日NYオープンからクローズのみ抜き取った力関係
 NZD≒USD>CAD>EUR>JPY≒CHF>AUD>GBP
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昨日も書いたようにオープンとクローズの間の差は少ないものの
日中はある程度動きが出ているため、膠着気味の相場のなかで
徐々に力がたまっていっているような状況かもしれませんね。

そんな状況のなか今日は週末を向かえ、夕方以降重要指標が目白押し。
来週にRBA,BOC,BOE,ECB政策金利発表や雇用統計を控えて
この週末は様子見相場になるのか、それともある程度動きがでるのか
今日のNY終値で確定するドル円の長期的トレンドなども注視しつつ
テクニカル、通貨間の力関係それぞれを見ていきたいところです。

今日予定されている重要指標・イベントは以下の通り

■今日の重要指標・イベント

18:00 (欧) 8月消費者物価指数・速報
18:00 (欧) 7月失業率
21:30 (加) 6月GDP
21:30 (加) 第2四半期GDP
21:30 (米) 7月個人所得
21:30 (米) 7月個人支出
21:30 (米) 7月PCEデフレーター
21:30 (米) 7月PCEコア・デフレーター
22:45 (米) 8月シカゴ購買部協会景気指数
22:55 (米) 8月ミシガン大消費者信頼感指数・確報値


今日は夕方から夜まで多くの指標が並んでいるため注目度の高い一日。
さらに週末金曜日は過去6年間つけている為替ノートを見てみても
指標の有無にかかわらず値幅が大きくなることが多く、
テクニカル的にも重要な変化があったことが多いです。

ですので動きがでることを想定して(空振りすることもありますが)
順張りの高回転取引をベースにシミュレーションしておけば
ある程度チャンスを拾えるのではないかと思います。

個人的には自分が取引する時間帯をあらかじめ絞っておいて
その時間以外は相場の状況把握とシミュレーションのみにつとめ
決めた時間で動きがあれば短期の高回転取引を行い、
動きが出なければそのまま様子見して終えるのが良いかと考え中。

現時点では夕方のユーロ圏消費者物価指数と失業率前後の相場から
夜の米重要指標後0時から1時ぐらいまでの相場をメインに考えています。

またくどいようですが週末金曜日ですので無理をしないことが大事。
迷った場合は様子見する、という選択肢も賢い戦略だと思います。
そして取引する場合にはくれぐれも資金管理は万全に。
レバレッジは低く3倍から5倍程度までにしておくと良いですね。

そして今日はドル円長期的トレンドの判断基準となる月足終値が出ます。
NY終値の位置で長期的トレンドがどうなるか判断するわけですが、
現時点で転換ポイントとなるセンターラインは113円付近に位置しているため
先月末よりはセンターラインに近いもののこのまま行けばほぼ下向きは確実。
これで昨年8月末に長期が下に転換したと書いてから1年以上経過することになります。
(長期的トレンドについては記事の後半で書きます)

ですので日々の分析材料とする短期・中期的トレンドとあわせて
長期的な流れはどうなっているのか、現在の位置は長期的な流れの中で
どの位置まで来ているのか等を確認されると良いと思います。


さて昨日は一昨日に続いてポンドドルで取引。
午後に行った一度目は思ったほど動かず損切りとなったものの
NY市場に入ってからは前日と同じような形で取引ができました。

今日の記事はまずその取引結果から。
その後ドル円の短期~長期テクニカルと今日のポイント、
最後にクロス円の短期・中期テクニカルと今日のポイントについて書いていきます。

■今日の目次---------------------------------
・昨日の取引結果とその根拠等
・ドル円短期・中期テクニカルと上下の重要節目
・クロス円短期・中期テクニカルと今日のポイント
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昨日の取引は前日と同じような形で取引。
根拠もいつもと同じように以下のとおり。

・5分足・10分足ボリンジャーバンドのセンターライン割れ
・短期・中期テクニカルの状況
・通貨間の力関係
・レバレッジが3倍未満で資金管理上余裕があったこと
・日中安値割れ(2度目)
・決済は高回転取引の決済値幅目処である30-50pips
(過去6年間の自分の取引結果から導いた数値)


昨日は前日と同じように一日家で本業の作業をしていたため
分析やシミュレーションの時間や深さは十分。
そのため午後から早めの取引を行いました。

取引通貨は前日に続いてGBP/USD。豪ドルも考えていたものの
午前中からある程度堅調に推移してしまっていたため
今回は優先順位を落として前日に続き弱かったポンドドルとしました。

午後の取引はセンターライン割れと決済目処を前日安値目安にしつつ
前日と同じようなイメージで取引したもののかなり早い段階で戻したため
取引してまもなく成行で損切りに。

この時点でそれまでにつけていた日中安値を割らなかったため
まだ動きが乏しい状態が続くと判断して様子見に入りました。
その後メルマガを発行した後の米指標である程度動きが出て
日中安値を割ったため2度目の取引を開始。

米指標発表後から時間が立ってしまい、少し遅くなってしまっていたこと、
そして昨日の日中安値と一昨日の安値が近い位置にあったことなどから
2度目は利益を取ることと同時に早めに引き上げることを大前提として
安全重視の決済を心がけた取引となりました。

それゆえリミットは使わず成行対応。
前日ほど値幅は取れなかったものの、午後の損切り分をカバーする形となったので
一日の取引としては最低ラインかと考えています。

というわけで昨日の取引は

■昨日の取引
BP/USD 1.8347 SHORT*3→1.8362決済(成行→成行)※損切り
BP/USD 1.8309 SHORT*3→1.8277決済(成行→成行)
+5,612円

■現在のポジ
USD/JPY 122.30 LONG*3
USD/JPY 121.10 LONG*3
USD/JPY 118.38 LONG*4

■今月の確定済み利益額
+285,266円


さて、昨日の動きを踏まえて今日11時時点のドル円相場テクニカル状況ですが
冒頭に書いたように通貨間の力関係でドルと円が同等の状態となっており
朝のオープンからNYクローズの値がほぼ同じ水準になったことで
短期的トレンドはフラット継続、中期は上向き継続、長期は下向き継続。

上下の重要節目も上記の理由から昨日と全く同様の認識で
上方向の第一目処が109.60付近、第二目処が110.00付近、
第三目処は110.60付近と認識しています。

下方向の節目も昨日と同じ認識で109.00付近を第一目処、
108.70付近を第二目処、108.00付近を第三目処としてみていますが、
シミュレーション範囲としては今日も107円半ばあたりまで行う予定。

時間分析についても昨日とまったく認識に変化はなく、
夕方までに上の第一目処を明確に越えてキープしていれば
短期はフラットから上向きに変化する見込みです。

一方夕方までに下の第一目処を割らなければ短期はフラットをキープですが
夕方までに下の第一目処を割ると短期が下向きになるような状況ですので
取引する際には短期・中期の方向性をしっかり把握しておきたいですね。

現時点では短期がフラットになっていることから
昨日と同様に短期の方向性が明確になるまで様子見が良いでしょう。

その分クロス円やドルストレートなどの分析に時間をあてて
通貨間の力関係を見ながら「同じ1ポジを持つならどの通貨が低リスクか」
という視点で取引通貨を絞っていかれると良いと思います。

これまで書いている通りドル円は膠着感が高まってきていて時間も経過していること、
110円付近は昨年高値の124.10付近から今年安値の95.80付近の
半値戻しにあたる位置にあり、値幅での達成感も十分あること
などから
現時点では下方向への警戒をしっかり持っておくべき状況と言えます。

当然膠着感があるということは上方向に抜ける可能性もあるわけですが、
安心するのは明確にテクニカル面が堅調地合いを示してからでも遅くないので
それまでは下方向への警戒を持ちつつ、資金管理やポジションなどを見直し、
急激な動きにも対応できるようにしておくと良いと思います。

今日は夕方にユーロ圏の消費者物価指数速報と失業率、
夜には米個人所得・個人支出、PCEデフレーター・コアデフレーター、
シカゴ購買部協会景気指数など重要な指標が立て続けに発表されますので
相場を動かす要因となる可能性を考えてシミュレーションしておきたいところ。

基本的にはテクニカルや通貨間の力関係の変化を見ながら
短期的なトレンドに明確な方向性が出た場合は、
短期・順張り・値幅は小さめで乗っていくのが低リスクですが
今日は週末ということも考えていつも以上に安全重視で。

もし動きが出ない場合やトレンドが不明瞭なときには
各通貨のテクニカル状況を把握するのに時間を使ったり
自分の中のリスク要因である資金管理やレバレッジ、ポジション管理等
無理に取引しないような形へ持っていきたいところです。

来週にはRBA,BOC,BOE,ECB政策金利発表に雇用統計が控えますので
今日取引できなくとも来週に十分チャンスはあると言えると思います。

上記のことから今日のドル円に対する戦略は

・短期がフラットか下向きになっている場合は様子見。(●現在この状況)
・短期・中期が上向きで揃えば順張りロングへ変更。
・短期が下で中期がフラットor下の状態になれば順張りショートへ変更。

※ただしいずれの場合も持ち越すリスクを考えて当日決済・順張り・値幅は小さめ

という形で臨む予定。

また冒頭で書いたように今日のNY終値で
長期的トレンドの判断基準となる月足終値が出ます。
現時点で転換ポイントとなるセンターラインは113円付近に位置し
先月末よりはセンターラインに近く面白い状況となっているものの
このまま行けば1日の値幅を考えても今月は下向きがほぼ確実。

次は来月末まで持ち越しとなりますが、センターラインに近づいてくると
抜ければ転換となる反面、強く上値を抑えられる可能性もあるわけで
見方によっては売りの絶好のポイントとも言えます。

ただそこで逆張りするのはリスクが大きいわけですので
こういった重要な節目が近づいた場合はそれを決済の目処として
一旦ポジションを解消する目安にするような活用をすればよいでしょう。

また確定したテクニカル状況は土曜のブログで詳しく書く予定です。


■7月末時点の長期的テクニカル状況
過去記事→7月末で確定した長期的トレンドについて




■11時時点のクロス円相場テクニカル状況
・ユーロ円短期=上向きからフラットに変化。
・ユーロ円中期=下向き継続。
・ポンド円短期=下向き継続。
・ポンド円中期=下向き継続。
・スイス円短期=上向きからフラットに変化。
・スイス円中期=下向き継続。
・カナダ円短期=フラットから下向きに変化。
・カナダ円中期=フラット継続。
・豪ドル円短期=フラットから上向きに変化。
・豪ドル円中期=下向き継続。
・NZドル円短期=上向き継続も勢いは弱め。
・NZドル円中期=下向き継続。

冒頭に書いたように昨日オープンからクローズまでの主要通貨間の力関係は
AUD>USD≒JPY≒NZD>EUR≒CHF>GBP>CADとなったことで
豪ドルがやや強めに変化したほかは弱めの推移となっています。

現時点では昨日に続いてポンドが弱い状況で短期・中期とも揃っており
テクニカル的に明確なのはこの程度という状況となっています。
前日に続いてまだ相場としては膠着感が出ていますので
今日は週末ということも考えて安全重視が良いでしょう。

今日は夕方にユーロ圏の消費者物価指数速報と失業率の発表があるため
ユーロ関連の動きに注意していくのも面白いかもしれませんね。
このときもユーロ円だけではなくユーロドル、ユーロポンド、ユーロスイスなど
総合的に見て通貨間の力関係で強弱あるものを取引すると良いでしょう。

また今週もオセアニアがある程度動いているため
オセアニア通貨を対ユーロで見るのも面白いと思います。

ただし先ほど書いたように週末ということで無駄なポジは作らないようにしたいところ。
危ないと感じたり自信がなければ無理することだけは避けておきましょう。
今の相場でリスクを取るだけのメリットがあるかどうか
じっくり考えた上で取引されると良いと思います。

個人的には通貨間の力関係を見ながらクロス円、ドルストレートの中で
より取引リスクの低い通貨ペアを選んでいくという方針を継続。
そして毎回くどいですが自分の中のリスク要因である資金管理は必ず万全に。
その上で縦軸、横軸ともに明確な数値を根拠として取引戦略を立てたいですね。

※毎回最後に書いていた資金管理・分析方法に関する記事は別記事にまとめました
→過去の円高から学んだこと - 6年間のFX失敗体験談とその後の修正談

今日は少し外出がありますが、早く終わる予定ですので
メルマガ(節目情報)は夕方から夜に発行予定です。

1 Comments

為替見習  

この記事へコメントをいただいた二宮さんへ

コメントありがとうございました。
ノートについて気をつけているところは
・事前にどう考えていたか
・取引時にどう考えて行動したか
・その結果
・結果が悪かった場合、どの時点で、どこを修正すれば
その結果にならなかった(=良い結果をだせた)だろうか

こういった流れで書いています。
特にどこを修正すれば危険を回避できたのかとか
細かく掘り下げていくことで修正すべき点がたくさん出てくるので
今度はその点について一つ一つ事前のシミュレーションに組み入れて
次回同じ失敗をしないように繰り返しています。

決済のタイミングについては相場状況と資金管理状況、
また時間的なものもあるので毎回違いますし
経験的に積み重なったものが感覚として出来ている部分もあるので
なかなか言葉にしにくいところはあるのですが、
上記のような修正を繰り返していけば最初は意識的に、
そして慣れれば意識せずに感覚として身についてきます。

どちらかといえばテクニカル的なものも大事なのですが、
自分の資金管理と精神面のバランスが決済にどう影響しているか、
というところも考えてみると良いと思いますよ。

お互い今後ともがんばりましょう!

2008/09/08 (Mon) 13:15 | REPLY |   

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